2019.09.04 10:23詩011 - 幾分かのメモリーを - eri koo Blog幾分かのメモリーをそっと密かに目を閉じて瞳の中のその虚空でスパークをさせてつないで弾いて ゆったりと星星が散るその中に自分も一緒に漂っている その足元に魚が群れをなして泳ぎ抜けていくその様子を記憶にとどめておく こんこんこんと泉が湧いている音が遠くから聴こえてきてそれはあなたの掌...
2019.09.03 13:16詩010 - トッテンチルノガコノヨノオシゴト - eri koo Blogとんてんちりりりリンリンチルガ あるいは果てかあるいは盗っと カッパが派手にすっ転びあさって返っておっつべり リンリンナルノガアノコノソブリ 蝶ヨ花ヨと育てられ行きつく先は野っぱの際だ アラがあるよとおだてられ愛があるよと急き立てられて そこになにがあったのかあのこだけが覗き見た...
2019.09.02 07:59詩009 - ピーヒャラ笛吹いてわたる - eri koo Blogナスカの地上絵が指し示すのは追憶ばかりの書棚つぶやきばかりの足跡掃除ばかりしている家政婦 足元のゴミを拾ったらそっとゴミ箱に投げるでしょうそれはちゃんと入るでしょう入らないでしょう コツンと音を鳴らして、壁に当たり静かにそこに転がってるそれがあなたのものだと指し示しているでしょう...
2019.09.01 10:01詩008 - 蟹が見えたら - eri koo Blog蟹走り横切る浜を横切る花を片手に その手には幾多の花が挟まっているゆらゆらゆれるその花の香りの残りがまだゆれている 波間の香りとあいまって縮んで引かれて遡ってゆらゆらとそこにまるで蜃気楼のように一つの白い影となる それはいつかの亡霊いつかの彷徨い人手を伸ばしてくるから掴んじゃあい...
2019.08.31 05:10詩007 - カオスの王だけが - eri koo Blog混沌の王だけがこの世の理を動かすことができるでもできるのはそれだけたったそれだけ あまりの大きさに目も見ることができない地に手をつくことさえできないあまりのことにあまりのことにただ泣き叫びわめくことさえできない あまりの顛末においおいと泣きわびくことすらできない 自動オートに書き...
2019.08.20 09:14詩005 - バーガリアンの言うことには - eri koo Blogバーガリアンの言うことにはこの世の真実はただひとつひとつきり それはそれは大昔隕石が地球に衝突した頃の話 まだまだ恐竜が跋扈してた頃の話 植物もそれぞれがもっともっと大きかった頃の話 その石は言った「その木になれ」と「その実になれ」と たいがいは、その木になれた、その実になれた ...
2019.08.15 07:35詩004 - 真っ白いその手を赤く染めて - eri koo Blog紺碧のかなたに星3つ 一つは彼方一つはアネモネ一つは流星 銀河を流れる流星たちよ彦星たちよ俺に従え 俺に従い率いられて、隊を組んで、星を渡ろう その川は薄暗く、ドブ臭く、ズブズブと足を取られる這いながら進まねばならない這いながら進まねば会えないあの人に会わねばならない この手が、...
2019.08.14 09:21詩003 - そうこうしてるうちに - eri koo Blog愛がなんだ愛がどうだっていうんだ キミが叫んでボクが聞く キミの雄叫びが空に飛んで月が受け止めている やれやれ そうやっていつまでも吠えてそうやっていつまでも嘆いてそうやっていつまでも ピンク色の子犬がこっちを見ている放物線を描く流星が、遠くの空を横切っている あぁきっとそうこう...
2019.08.13 09:18詩002 - 何処かのラブレター - eri koo Blogラブレターを贈ろうと思うどこかの孤島にいるキミにどこかの洞窟に隠れ住むキミに はては四次元飛び交う宇宙船のキミに ボクのラブレターはレーザービームになって赤く白い光となってジグザクに、あるいは曲線を描いてキミに届くだろう それは何本もの線となって他の人にも届くだろう 手紙は開ける...